久安寺(きゅうあんじ)


久安寺(きゅうあんじ)は、大阪府池田市伏尾町にある高野山真言宗寺院山号は大澤山。本尊千手観音。境内はあじさい紅葉の季節になると観光客が多数訪れる。

寺伝によれば、神亀2年(725年)に聖武天皇の勅願を受け行基が開創し、天長年間(824年 - 834年)の頃に空海(弘法大師)が真言密教道場として中興した安養院が前身と伝わる

保延6年(1140年)に安養院は焼失したが、薬師如来像、阿弥陀菩薩像は焼失を免れ、安元年(1145年)に近衛天皇の勅願により祈願所として中興され、賢実上人が境内の本堂などの伽藍を増築し、その頃から「久安寺」と称するようになった。最盛期には四十九もの子院があったが、現在は本坊となっている小坂院だけが残っている

安土桃山時代の頃、豊臣秀吉が参拝の際、月見茶会を開いたといわれ、江戸時代中期に歌人の平間長雅が移り住み、観音信仰の聖地として広く庶民に知れ渡った

(2024.6.11参詣)


創建年:725年 開基:(伝)行基 本尊:千手観音 別称:安養寺 宗派:高野山真言宗
地蔵堂
舎利殿涅槃堂
楼 門
開運の鐘
薬師堂
本 堂
三十三所堂
御影堂
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本堂
 
本尊の千手観音は、後一条天皇の勅願で仏師定朝の作と伝わる。秘仏につき非公開。摂津国三十三所霊場第19番札所
御影堂
 
弘法大師留錫の際の草庵跡地で、弘法大師像と聖武天皇などゆかりの天皇の位牌を祀る。宝形作りで明治末年に現霊園から移築されたもの。摂津国八十八箇所第67番札所
鐘堂
 
 
梵鐘は「開運の鐘」と呼ばれる。大晦日の除夜の鐘は23:45から26:00で行われ、希望者は全員撞くことができる
薬師堂
 
池田市最古の阿閦薬師如来立像(池田市指定有形文化財)が祀られる西国薬師霊場第18番札所
庭園
 
バン字池を中心に作庭された池泉回遊式庭園
楼門  
 入母屋造、本瓦葺、間口約5.4m、奥行約3.6mの楼門。金剛力士(仁王)像を安置する。寺内最古の建物で、1959年(昭和34年)の解体修理により、室町時代初期に再建または大修理が行われたと推定され、その後江戸時代と明治時代に3回から4回にわたり修復された。和様を基調とし、頭貫の木鼻などに禅宗様が取り入れられている。
三十三所堂  
 西国三十三所観音霊場のそれぞれの札所の本尊を模した33体の観音像を祀る

阪急宝塚本線 池田駅から阪急バス乗車、「久安寺」下車