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①本堂   
江戸時代、宝暦9年(1759年)の建立。観音堂とも称す。入母屋造本瓦葺き、柱間は正面側面とも五間で、千鳥破風を付し、正面には唐破風形・三間の向拝を設ける。虹梁形の貫を用い、頭貫に木鼻を付し、台輪を乗せ、組物は三手先詰組とするなど、細部には禅宗様が用いられている。秘仏本尊の十一面観音像、千手観音像などは、現在は裏手の大光明殿に移されている。 
②仏殿 
 
鉄筋コンクリート造3階建の新仏殿で、建物全体の形は五輪塔に擬している。2000年に起工し、2002年に竣工。高さ25メートル。内部には高さ12メートルの木造千手観音立像(寺では「大千手十一面観世音菩薩像」と呼ぶ)を安置する。 
③楼門 
 
参道正面、境内への入口に建つ楼門(2階建門)。室町時代中期の建立で、寺伝では永正6年(1509年)の建立という。 
④鐘楼 
 
安土桃山時代の建築。寺伝では天正16年(1588年)の建立という。 
⑤多宝塔 
 
室町時代の建築。史料により文安6年(1449年)の建立と推定される。和様を基調としつつ、唐戸、花頭窓などを用いている。 



JR西日本 紀勢本線 紀三井寺駅から徒歩10分。南海和歌山市駅から和歌山バス紀三井寺行きなどで31分、
JR西日本 和歌山電鐵 和歌山駅からは16分、紀三井寺下車。
国道42号の紀三井寺交差点で山側へ。阪和道からは和歌山ICより南下、または海南ICから42号へ出て北上。






吉祥水
裏門
③楼門
清浄水
講堂
楊柳水
②仏殿
④鐘楼
①本堂
紀三井寺(きみいでら)



紀三井寺(きみいでら)は、和歌山県和歌山市紀三井寺にある仏教寺院。正式名は紀三井山金剛宝寺護国院。西国三十三所第2番札所。

寺号は詳しくは紀三井山金剛宝寺護国院と称し、宗教法人としての公称は「護国院」であるが、古くから「紀三井寺」の名で知られる。宗派はもと真言宗山階派に属したが、1948年に独立して救世観音宗総本山を名乗る。本尊は十一面観音で、西国三十三所観音霊場の第2番札所である。

伽藍は山の中腹にあって、境内から和歌山市街を一望できる。山内に涌く三井水(吉祥水・清浄水・楊柳水)は、「名水百選」に選ばれている。また、境内は関西一の早咲き桜として知られており、観桜の名所として名高く、日本さくら名所100選にも選ばれている。

伝承によれば、宝亀元年(770年)、唐僧の為光が、日本各地を行脚していた時、名草山山頂から一筋の光が発せられているのを見た。光の元をたどって名草山に登った為光は、そこで金色の千手観音を感得した。為光は自ら観音像を彫刻し、胎内仏としてその金色千手観音像を奉納し、草堂を造って安置したのが紀三井寺の始まりであるという。名草山に三つの霊泉(清浄水、楊柳水、吉祥水)があることから「紀三井山」という山号になったといわれるが、『紀伊続風土記』では付近の地名「毛見(けみ)」が転じたものとされている。

紀三井寺の寺名のもととなったとされる「清浄水」「楊柳水」「吉祥水」の3つの湧き水である。紀三井寺の三井水として(1985年〈昭和60年〉選定)名水百選に定められている。清浄水は参道石段の途中右側にある小滝である。楊柳水はそこから小道を入った突き当たりにある井戸。吉祥水は境内からいったん楼門を出て右(北)へ数百メートル行ったところにある井戸である。楊柳水と吉祥水は荒廃していたのを20世紀末に復旧整備したものである。(2015.2.9訪問)


創建年:伝・770年 開基:伝・為光上人 本尊:十一面観音 別称:・ 宗派:救世観音宗
六角堂
大師堂
⑤多宝塔
開山堂