岩船寺(がんせんじ) |
岩船寺(がんせんじ)は京都府木津川市加茂町にある真言律宗の寺院である。山号は高雄山(こうゆうざん)。院号は報恩院。本尊は阿弥陀如来。開基(創立者)は行基と伝える。アジサイの名所として知られ「アジサイ寺」とも呼ばれる。 岩船寺本尊阿弥陀如来坐像の像内には天慶9年(946年)の銘があるが、この像が当初から岩船寺の本尊であったという確証はない。「岩船寺」の寺号の存在を示す最も古い記録は、寺の西方にある岩船不動明王磨崖仏(通称一願不動)の銘記で、そこには弘安10年(1287年)の年記とともに「於岩船寺僧」の文字がみえる。この年号は、上記寺伝にいう岩船寺落慶供養の年(弘安8年・1285年)に近く、鳴川にあった「報恩院」がこの頃現在地に移った可能性を示唆している。 現存する三重塔は室町時代の嘉吉2年(1442年)の建立である。江戸時代には浄瑠璃寺と同様、興福寺の末寺であった。(2015.1.23訪問) |
創建年:伝・729年または749年 | 開基:行基 | 本尊:阿弥陀如来 | 別称:アジサイ寺 | 宗派:真言律宗 |
境内図はパンフレットより
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①本堂 | 昭和63年(1988年)に再建された建物で、平安時代の阿弥陀如来坐像が安置されている。 | |
②三重塔 | 室町時代の嘉吉2年(1442年)に建立された三重塔で、初重の内部には来迎柱を立て、須弥壇と来迎壁を設ける。 | |
③十三重石塔 | 13個の笠石を積み重ねた高さ6.3mの十三重塔。鎌倉時代。 | |
④石室 | 花崗岩製。奥壁には不動明王像を刻み、手前左右に2本の角柱を立て、これらで寄棟屋根を支える。応長2年(1312年)の銘がある。 |